私は頷き、3人で廊下に出た。
萌音相変わらず、知らない人に対して当たりが強い。
まー今回はそのおかげで助かったけど。
「フッ…萌音、かなり言ったな。」
駿は笑うのを堪えていたようだ。
「当たり前でしょ。琴葉の腕掴んであんなこと言うんだから。」
「ま、いい迷惑だなあいつらは。黒蝶だっけ?」
「そう。」
「無理矢理琴葉を連れていこうとしたら絶対殴ってやる。」
萌音は握りこぶしを作りながら言った。
「萌音と駿がずっとそばにいれば、連れていくなんてきっとできないよ。」
「うん、そうだよね。萌音はずっと琴葉と一緒にいるよ。」
「俺もだ。」
いい仲間を持ったもんだね。
その後は他愛のない話をしながら校舎内を周った。
そして教室に戻ると、まだ黒蝶はいた。
珍しいもんだね。黒蝶がずっと教室にいるだなんて。
でも、絶対行かないよ、あんたらのとこなんてね。
結局、黒蝶は授業がすべて終わるまで教室にいた。
放課後になると私は萌音と駿とともに教室を出ようとした。
「ねぇ、約束破るなんてひどくない?」
城田が立ち上がりながら、また声をかけてきた。
てか、だいたい勝手に約束してきたのそっちだろ。
