「じゃあなんで、私に声をかけたの?」



ずっと気になっていた。相談された日から、ずっと。



「え?」



「友達にそんなことを言えない気持ちはわかる。でも、だからってなんで私には打ち明けたのかなって。私たち、仲がいいわけじゃないし、第一あの日初めて喋ったようなものだったし」



どう思考をめぐらせてみても、私には理解できなかったのだ。



だからこそ、知ってみたいと思った。



そんなこと、普段の自分なら思わないはずなのに。



自分にしては、珍しい行動なのかもしれない。