「いや、でも、無理をするんだったら、大地に合わせて、カフェオレでは……?」



そういうと、さっきまで申し訳なさそうだったのに、急に偉そうに私の目の前に人差し指を立てた。



「ちっちっち……。甘い……甘いよ、大町さん!」



おい、戻ってるぞ。



「こういうのは大抵、彼女の前では見栄を張るものなんだよ!」



「はあ……」



「よくあるだろ? 彼女は実は甘いの苦手で、男子は甘いの大好き。でもお互い女性らしさ、男性らしさを出そうとして、あえて逆を選んで飲んでしまって、結局吐いちゃう! みたいな!」



「いや、吐いちゃいかんだろ」



それはその時点で、デート破綻ですね。