「別に今では、少女漫画を男子が読むなんて、普通だと思う。確かに、男の子の役をやってほしいって言われて、それはちょっと引いたけど、そもそも主人公の女の子をやってと言われてても、かなり引いてたと思うよ」



私は、岡地君にぐさぐさくる言葉を、言う。



「でも、一回お願いしたことは、きちんとすべきだよ。その中途半端、すごく嫌い。私は自分勝手に終わらす男が、大嫌いだよ」



自分でも何様だと思う。



でも、これで岡地君が怒って帰るのならば、それはそれだろう。



むしろ怒って帰ってくれた方がいい。



そのほうが、岡地君は私に申し訳なくなんて、思わなくてもいいのだから。