「おはよー、由利!」



「あ、おはよー」



元気なあいさつが飛び交う中、私は誰の視界にも入らずに、自分の席へ静かに座る。



私は大町朱音(おおまちあかね)。



地味で目立たない、ただの高校二年生である。



趣味は読書、部活は茶華道部(帰宅部)。



髪型は黒のおさげ髪で、スカートは最高まで伸ばしていて、非常に地味な感じに仕上がっている。



地味子要素じゃないものは、メガネじゃなく、コンタクトにしているところくらいだろうか。