恋愛不器用女子がイケメンの嫌いなわけ

「なんか、俺が励まされたな」



「ううん。そんなことない。私のこと前からずっと心配しててくれたなんて知らなかったから、嬉しかった」



「それは……」





「……ずっと朱音のこと、見てたから」





「え?」



「悪い、俺、練習に戻る」



そう言って素早く立ち上がり、海斗君はまたグラウンドの方へ走って行った。



ずっと見てたって……



きっと、心配でって、ことだよね。



そう思ってるはずなのに、私の顔は自然と熱くなった。