時は金なり

次の日、目が覚めた渚を再びあの恐怖が襲った。

おそらく寝てる間も何かしらおびえていたのだろう。

起きた直後も何となく嫌な気分がしたのもそのせい、もしくはその恐怖が訪れる前兆だったのかもしれない。

しかし今回は今までと違うことが一つだけあった。

そんな恐怖にさらされても渚は自分を見失わなかった。

確かに涙もあふれてきたし、全身が震えて冷や汗もかいたが、何とか自分でパニックを抑えられたのである。

そのことに自分で気づいた渚は何か誇らしい気分になって、呼吸が乱れてはいたものの、笑顔までこぼした。

ご飯を食べて、しばらくすると、隼人が入ってきた。

「どうだ、気分は?ちゃんと寝れたか?」

隼人はやや心配顔で尋ねた。渚はにっこり笑って答えた。

「先生、私、今日にでも退院できるかも!」

そんな渚の言葉を聞いて、隼人は唖然とした。