ちょうどそのとき、偶然見回りに来た看護婦さんが渚の異変に気づいて声をかけたが、何を言おうが返ってくるのはうめき声だけだった。
渚に周りを見れる余裕などなかった。
今見えているのは自分の手首を切ろうとしている自分の姿だけだった。
看護婦は急いで、ナースコールを鳴らし叫んだ。
「成美先生、早見さんがパニック状態です。来て下さい!」
数分もしないうちに隼人は駆けつけた。
そして渚の様子を見て、昼間の状態と同じだということを確認した。
「成美先生、どうしたら!?」
慌てる看護婦に隼人は静かに言った。
「慌てなくていい。薬も何もいらない。ただ正気に戻した後、点滴を入れるから、それを持ってきてくれ」
隼人がそう言うと、看護婦は返事と同時に病室から飛び出していった。
一方、隼人は渚を揺さぶり、正気に戻そうと何度も呼びかけた。
渚に周りを見れる余裕などなかった。
今見えているのは自分の手首を切ろうとしている自分の姿だけだった。
看護婦は急いで、ナースコールを鳴らし叫んだ。
「成美先生、早見さんがパニック状態です。来て下さい!」
数分もしないうちに隼人は駆けつけた。
そして渚の様子を見て、昼間の状態と同じだということを確認した。
「成美先生、どうしたら!?」
慌てる看護婦に隼人は静かに言った。
「慌てなくていい。薬も何もいらない。ただ正気に戻した後、点滴を入れるから、それを持ってきてくれ」
隼人がそう言うと、看護婦は返事と同時に病室から飛び出していった。
一方、隼人は渚を揺さぶり、正気に戻そうと何度も呼びかけた。


