「ずっと付きっ切りで看護されてたんですか?いくらなんでも先生の身体が持ちませんよ。少しお休みになってはいかがですか?」

「いや、大丈夫だよ。少しは寝て休んでるし。この前の貧血だってもう平気だし。しかも…今日が親父が言った期限だろ、彼女?さすがに心配せずにはいられないよ」

「そうですね。今日目が覚めないと危険ですね。何の反応もないんですか?」

看護婦も渚の腕に触れながら聞いた。

「時々呼んだりもするんだけど、全然反応しないんだ。全くこっちの気も知らずによく寝ていられるもんだよ」

隼人は渚から目を放さずに答えた。

口ではそう言っていても心のそこから渚を心配してる気持ちが、看護婦には痛いほど分かった。

そして何も言わずに静かに病室から出て行った。

隼人はドアが閉まる音を聞き、渚に話しかけた。