「おはよう、渚！！」

という親友のりんの呼びかけに対してもしばらく反応なし。

そして話しかけられたことをワンテンポ遅れて理解し、それに対して反応するのだった。


「あ、おはよう。ごめんね、今日、なんか調子が悪くて。朝からこんな調子なんだ。まありん以外の人にはもう少し早く対応するけど！りんだからいいかな～、って」

と、渚はりんに憎まれ口を聞いたが、本当は調子の悪いことを悟られたくなかったのである。

しかしりんとしても昔からの付き合いで、渚が調子が悪いときは人に心配させまいとしてわざとそういう憎まれ口などをたたくことは知っていた。

そのためにりんは渚が憎まれ口をきいても怒るふうでもなく、ただ笑って、


「もう、渚ってば！なんか調子悪そうだね。成美先生のところで休んだら？」

りんがそう言うのは本当に渚を心配しているから、ということは渚もよく知っていたのだが、軽く受け流して笑っていた。