次の日、渚はまたまた体調不良に悩まされていた。

しかし今日の場合は昨日のこととは事情が違い、原因は明らかだった。

昨日隼人に送ってもらった後、渚は隼人の忠告を無視して夜中の3時まで下準備に追われていたのである。

そんな事実を悟られまいと、渚は学校で隼人に会うとにこやかに対応した。

しかし目の下にクマが出来ていたのに気づかなかった渚は、隼人にあっさり事実を見破られてしまうのだった。

朝に廊下を歩いてるときに、偶然渚は隼人に出会ったのである。

隼人も渚に気づき、優しい笑顔を向けた。

「おはよう、渚。気分はどうだ?」

「おはようございます。私、病人じゃないんですから、そんな言い方しないでください!でもこのにこやかな顔を見て病人には見えないでしょ?」

そう言って渚は飛び切りの笑顔で隼人に笑いかけた。

隼人はしばらくその笑顔を眺めていたが、やがて真面目な顔で話し出した。