時は金なり

その日、もう渚に異常は起こらなかった。

授業もいつもどおりに受けることは出来たし、みんなとわいわい騒ぐことも何の苦痛もなかった。

放課後、渚は自分の仕事のために居残りをしていた。

仕事といっても渚は掛け持ちでいろんな仕事をやっているためにかなりハードなものだった。

というのもこのような学校の仕事は重なるときは思い切り重なってしまうものであり、何もないときには本当に何もなくて暇なのである。

そして今は全てが重なっていてかなりハードな時期だった。

3年の渚は体育委員長、クラス委員、などなど多くの仕事を受け持っていて、明日には体育委員長としての先生との話し合いがあり、またクラス委員としても昼休みに委員会が開かれることになっていた。

そんなわけで話し合いや委員会の準備で忙しく学校中を走り回っていた。