時は金なり

そしていざ体育の時間になると、ものすごい張り切りようだった。

しかもその日の体育は体育館でバレーボールということで、渚は断然張り切っていた。

もちろんすでに部活は引退していた渚だったが、今でも毎日部活に顔を出して身体を動かしていた。

しかし体力とも技術とも違うところで、渚はその日中問題を抱えてしまうとは思いもしなかった。

「…ということで、今日は試合をしたいと思います。でもその前に基本練習ですね。まずはサーブです。じゃあ元バレー部の早見さん、お手本を見せてもらえますか?」

先生はそう言って渚にふった。

もちろん渚は得意げに返事をし、ボールを持ってエンドラインに立った。

そして鋭いサーブを放ったのだが、自分の中で満足できるものではなった。

それはみんなが練習してるときにも変わらなかった。