彼はまだ、意識を戻さないという。


戻っても、極めて危険な状態がこれからも続くと。



「なんで、事故なんか……」




私は膝を落として、泣いた。
全身の力が抜け落ちるように泣いた。



「まだ、生きてるんですよね」




「ええ……しかし」


つ……



「私、待ってますから」