赤いりんごの青い果実



「…何、あいつら。最低だな
あいつらのせいで入れなかったんか?
ちょっと待ってろ
忘れ物も取ってきてやるから」



目の前の朽木君は、
さっきとは比べられない程


低い声を出していた



あまりの雰囲気の怖さに

私は一瞬、ひるんでしまった




「ちょっとあいつらに
一言いわなきゃ気がすまねえ」



ってちょっと待って!



『あああああのちょ、ちょっと…
待って、え、え、えっと…
わた、わた私はだ大丈夫だから…』



私のためにそこまでしていただかなくても
大丈夫です!

むしろ私のせいで朽木君が皆に嫌われたら
それこそ死んでしまいたくなる!