「先週数学の課題やり忘れてさ~
そん時に柳から
”朽木…次はねえぞ”
って言われたんだよなー」
『や、や柳先生って、
か課題のこと、に、きび、
厳しいよね』
数学の担当教師の柳先生
その恐ろしさから、生徒の間で
”鬼の柳”の異名を持つ
『で、ででも私はす、好きだな
や、柳先生のこと』
「えーそうかあ?よく課題出すし
忘れると怒るし俺はあんまり!」
普通はそうだよねぇ…
『う、う、うん。けど、
ちゃ、ちゃんとか課題やると、
ほ、ほ褒めてくれ、るし
あ、あと他の、他の生徒と、
おな、同じ対応、してくれる、から』
吃音の私が質問しても、
他の人と同じように対応して
私が喋るのを待っててくれる先生
だから私は、厳しくても
柳先生のこと好きだな
「へー、鬼の柳でも
いいとこってあるんだな」
意外そうにしてる顔をみて、
なんだかおかしくなって
少し笑った
『そ、そりゃそそうだよー』

