「えっ!? なんで山下先輩春先輩のチョコもらってんの? 好きな人のしかもらわないって…あっ!!」 隣りで彩香はやっと気付いたらしく、私をチラっと見た。 『彩香、鈍感だね~ 私知ってるからね? でももう良いし。 しょうがないしね。』 そう言って笑ってみせた。 だけど砂穂と彩香は笑ってなかった。 心配かけてごめんなさい。 私、まだね? 大丈夫だよって、心配しないでって言えないの。 大丈夫じゃないし、心配もしてもらいたい。 私は弱いから…