『……あっ…』


私が先輩に伝えたいと思って口を開いた時、


「おぉーい!
山下ぁ~早く来いよ!!」

遠くから山下先輩の友達が呼んで私の声はかき消された。

「あ~ごめん、じゃあ俺そろそろ行くわ!
またな。」


そう言って走って行ってしまった。


『……………。』

今、言えそうだったのに―