また先輩の口からこんな時にまで妹なんて言葉が出てきたから余計悲しくて涙が増える。 「はいはい! もう分かった分かった。 そんなに喜んでくれると思わなかったし! ありがとう。 あ、んぢゃあ俺、教室戻るわ! 陽菜ちゃんもいつまでも泣いてないで早く教室に行けよ。」 そう言って去って行った。 それまでずっと隣りで黙って見ていた優梨が私の頭をそっと撫でた。 「陽菜…辛いよね…? 本人が言ってくるとはきついわ。」 と言ってくれた。