レオ様は
「何故お前が知っている」と言っているような顔で
私を見ていた。
「ユリ……って誰ですか?」
「お前…誰から聞いた」
あの冷酷王子が焦っている
ユリって……いったい……
私は、物騒な空気の中から
答えを言った。
「由香から…です」
「由香…?誰だそれは」
「私の……友達です」
「…何故お前は寂しい顔をしている」
は???
かなしい顔???
突然訪ねてきたレオ様の質問に
私はどう答えたらいいのかわからなかった。
《え!してませんよ??》
《そう…ですかね??》
…結局私はこう選ぶ
「レオ様の方が寂しい顔をしていると思いますよ」
「は?」
「レオ様…何か抱えているでしょ?」

