やっと、終わった。
俺は心の中が針で突き刺されたようにチクチクした。




「よかったの?河内?」




「よかったんだよ?だって、目的は達成したわけじゃん?……気遣ってくれてありがとな」




「…………うん。」



佐藤の彼女役をしてくれていた、俺の幼なじみはうつむきげに返事をした。




「もう……引っ越すんでしょ?」


「そうだな。行くよ。」







彼女が下唇を噛み締めているのは顔をみなくても分かった。






「心配すんなよ。俺はただ本当に好きになれた女の子に幸せになって欲しいだけだからさ?」








………本当はもっと一緒にいたかった。
全部、全部最初からシナリオ考えて、幼なじみにも手伝ってもらって、親友の佐藤を騙しまでして、彼女を………さくらちゃんを幸せにしたかった。
















もっと笑っててほしかった










こんな俺は嫌いですか?