「なーんてさ、私が言うと思った?」

「…は?」

私は、高らかに笑いながら言った。

「ははっ、これが嘘告だってことくらい、分かるわよ」

「なっ、おま…っ」

私にしたのが悪かったね。

ほんと、馬鹿なコトしたな、コイツも。

「女子全員、アンタのファンだと思った?オレなら絶対ふられない、とか思った?残念ながら、私はアンタに興味のカケラもないんで」

いっきにまくしたてたあと、永瀬の顔をみると……笑ってた。

「ふーん…じゃあさ、ゲームしようぜ?」

「は?げ、ゲーム…?」

いきなりコイツは何を言い出す。

「恋愛ゲーム」

…しかも恋愛ゲームって…

「今日から、オレたちは付き合う。先に相手を惚れさせたほうが勝ち。相手に惚れたら負け」

「なっ、なにそれ…そんなのやんないし!?」

「…負けたほうが相手の言う事なんでも聞く…」

「…っ。やる!絶対私が勝ってみせるから!!」

あぁ、何言ってるんだ私。

プライド高すぎるよ…

「よし、きた。じゃ、これからよろしくな?」

くすっ、と笑い、教室の方へ戻っていく永瀬。

あーあ、めんどくさいことになったな…