「見なくていいですよ、そんなの。…つか、見られた方が困るし。」
「吹蜂?」
手を離したにも関わらず、出ていこうとしない威叉奈。
それどころか、質問責めだ。
「全部分かってますよ。トクさんとナエちゃんが、私のこと思ってくれてるのは。だから私は、せめてそれに見合うだけの、2人の子供になろうと決めたんです。」
諦めて下ろした手を、探してまで掴んでくれたから。
「それなのに、自分の想い突き通したら、ただの自己中じゃないですか。私の中じゃ、あり得ないんですよ。好きな人に、好きって言ってもらえるなんて。好きな人に、助けてもらって庇われて。挙げ句に、心配までされてるなんて。」
一度言ってしまったら溢れ出て、もう止まらなかった。
「嫌われてても、ナエちゃんのことが好きでも、それで良かったのに。悪態付いて誤魔化してたのに、まさか酔ってあんなこと。」
その姿を見れるだけで、話すことが出来るだけで。
それだけでも、凄いことなのに。
酒に呑まれて、言うことなんてないと思ってた本音が出てしまった。
「嘘でも、嫌いなんて言えるはずがないじゃないですか…」
「吹蜂?」
手を離したにも関わらず、出ていこうとしない威叉奈。
それどころか、質問責めだ。
「全部分かってますよ。トクさんとナエちゃんが、私のこと思ってくれてるのは。だから私は、せめてそれに見合うだけの、2人の子供になろうと決めたんです。」
諦めて下ろした手を、探してまで掴んでくれたから。
「それなのに、自分の想い突き通したら、ただの自己中じゃないですか。私の中じゃ、あり得ないんですよ。好きな人に、好きって言ってもらえるなんて。好きな人に、助けてもらって庇われて。挙げ句に、心配までされてるなんて。」
一度言ってしまったら溢れ出て、もう止まらなかった。
「嫌われてても、ナエちゃんのことが好きでも、それで良かったのに。悪態付いて誤魔化してたのに、まさか酔ってあんなこと。」
その姿を見れるだけで、話すことが出来るだけで。
それだけでも、凄いことなのに。
酒に呑まれて、言うことなんてないと思ってた本音が出てしまった。
「嘘でも、嫌いなんて言えるはずがないじゃないですか…」



