「隣座っていい?」

突然後ろから声が聞こえたから私に言ってるんだろうと振り向くと。

「どうぞ…って朔くん……?」
「由奈も図書館で勉強してんだな。」
「う、うん。」

朔くんは私の顔をみてもなにも動じなくて普通に接している。
久しぶりに話しかけられて戸惑ってるのは私だけみたいだ。


「手、止まってるけどなんかわからないことでもあんの。」
「えっ、ううん。ないよ。」
「そう、いつまでやってく感じ?」
「うーん。この練習1全部やったら帰るかな。」
「ふーん。」

本当は暗くなるまでには帰りたいんだけど絶対それまでには帰れないだろうな。

朔くんはどれくらいやってくの?
と聞こうとしたけれど
それからは回りをしずかになってきて
私も勉強に集中することにした。