長い廊下を歩くお沙弥さんの後を追う。
何すればいいのかな。
お酌?とかかな。
それだけならなんとか出来ると思うけど…。
男の人苦手なんだよなぁ……。
できるだけ端の方に寄っておこう。
沙「着いた。挨拶する時に言う名前やねんけど雪でよろしいやろか?」
唯「はい!分かりました。」
私が返事をした後軽く頷いて襖を開けた。
スゥ…。
沙「失礼いたします。お沙弥いいます。よろしゅう。」
言い終えた後丁寧に頭を下げ、間が空いて頭をあげた。
私はお沙弥さんが挨拶を終えるのを見て同じように挨拶をした。
唯「雪いいます。よろしゅう。」
同じように頭を下げる私を見てお沙弥さんがこちらに口パクて
『上出来』と言ってくれた。
私は嬉しくて満面の笑みで頷いた。