「今綺麗な歌声、聴こえなかったか?」


自分でもばかだな、と思いつつも矢口に尋ねる。



一瞬だけきょとんとした顔をして、すぐに意地悪そうな顔に変わった矢口。



「あははっ!歌声~??そんなの聴こえる訳ねぇーだろ!
こんな混んでるとこで。相変わらず不思議なやつだな、ネギは……ぶははっ!」



……うっぜぇ。

やっぱり言うんじゃなかった。