「梨華様!・・どこでございますか?!」
メイドや執事などの声があちこちから飛び交う。
「ふふっ。皆おバカさんなのかしら。こんな簡単な場所もわからないなんて」
そうポツリとこぼした。
私は、西園寺 梨華。
西園寺財閥の跡取り娘。
いつもお稽古ばかりで退屈な時は、皆とかくれんぼしているの。
今まで一度も見つけられたことなんてないけれど。。。
はぁ・・見つからないのも退屈だわ。
誰一人として見つけてくれないなんて・・
「りーか」
そう私を呼ぶ声がして顔を上げた。
「宏太!」
そう彼は一ノ瀬宏太。
私のパパよりは小さいけれど、有所ただしきおぼっちゃまだ。
「まーた。かくれんぼか?」
そういい宏太は私の横に腰をかけた。
「うん・・だって退屈なんだもん」
そう口をふくらませていった。
「そっか。じゃあ・・たまには俺が遊びに行ってやろーか?」
宏太はニコリとわらいいった。
「本当?!嬉しい!!」
そう私がいうと宏太は笑いこういった。
「でもそろそろかくれんぼはおしまいな?」
そういうと宏太は大きな声を出して「梨華みーつけた!!」といった。
すると宏太の声で使用人達はすぐにぞろぞろと集まった。
「梨華様!!と宏太様・・いらしておられたのですね」
メイド達はすみませんと頭を下げた。
「いーのいーの。僕は。梨華を探してたみたいだから教えただけだもん」
そういい宏太はふふんと鼻を鳴らした。
「作用でございましたか。失礼でございますが、先ほどお父様がお探しでいましたよ」
執事がそういうと宏太は「あ!忘れてた!!じゃあね梨華」そういうと宏太がさっていった。