枯れた涙のその先に


「俺はな、お前との出会いは運命だと思ってるんだ」

「運命?」

瀬戸ソウマには似合わない、そんなロマンチックな言葉が出てきた。

「S高校の首席とJ高校に通う族のトップ。普通出会わないだろ?」

そう言われればそうかもしれない。

だけど、『運命』なんて大げさだ。

「そんなの、たまたまあの日助けた子が同じ学校の同じクラスで、幹部の彼女。おまけに私がケンカした相手があんたたちと敵対してるチームだっただけのこと。」

これは、ただの偶然。

それ以上でもそれ以下でもない。