枯れた涙のその先に


「瀬戸ソウマ…」

ここのトップ

「出せ」

私たちを乗せた車はゆっくりと動き出した。

いつもとは違って車内は静かだった。

別に話すこともないからいいけど、なんだか少し気まずくて、ずっと窓の外を眺めることにした。

もうすぐ家に着くというところに来たとき

「おい」

急に声をかけられ、視線を隣にうつすと瀬戸ソウマと目が合った。

「さっきの勝負はハナの負けだ。約束通り学校であいつと一緒にいなくていい」