枯れた涙のその先に


「シュン。30分はかって」

携帯のタイマーでシュンがスタンバイする

「じゃあ、2人ともいくよ?よーいスタート」

30分のタイマーが動き出す。
カリカリカリカリ

私から少し離れたところでハナはペンを走らせる。ハナの学力がどれくらいか知らないけど同じ1組だし、まぁそれなりに頭はいいはず。

「さすがハナ!俺には全然わかんねーけど順調だな」

ハナの答案を見てるリョウの声が聞こえた。

「当たり前でしょ!言い忘れてたけど、私この前のテスト3位だったんだよね〜」

チラッとこっちを見て微笑むハナ。
「ふーん」
そっけない返事をする私に

「だから悪いけど、私の勝ちよ!」

自信に満ち溢れたハナはペンを動かし続けた