枯れた涙のその先に


兄ちゃん、ユウタはそう言ってペコっと頭を下げた。

「こちらこそ。えっと…神上ユキナです」

同じように自己紹介した私に

「知ってます」と言ってくすくす笑っていた。

「遅刻しちゃうよ?」

シュンに言われ、車を降り校舎に向かって歩き出した。