枯れた涙のその先に


笑顔で、そんな優しいことを言うシュンに少し見とれてしまった。

「遅刻しちゃうから乗って。」

シュンに手を引かれ、この前と同じ車に乗ると、運転席にはこの前と同じ兄ちゃん。

シュンが隣に乗り、車がS高校に向かって動き出す。

「あのさぁ」

車が動き出したとき、ふと思ったことをシュンに聞く。

「もしかして、学校まで行くの?」

「そうだよ。」