枯れた涙のその先に


「それは本当の仲間じゃない。」

『本当の仲間?』
なにそれ

仲間に本当もウソもない。みんな一緒よ

「オレがお前に本当の仲間を教えてやる。」

そういって手を差し出してきた。

拒むこともできるのに。
「いらない」って突き放すこともできるのに。
その黒い瞳にまっすぐ見つめられて、声がうまく出てこない。

目が離せない。

そのまま、何かに引き寄せられるようにその手を握っていた。