「それは本当の仲間じゃない。」 『本当の仲間?』 なにそれ 仲間に本当もウソもない。みんな一緒よ 「オレがお前に本当の仲間を教えてやる。」 そういって手を差し出してきた。 拒むこともできるのに。 「いらない」って突き放すこともできるのに。 その黒い瞳にまっすぐ見つめられて、声がうまく出てこない。 目が離せない。 そのまま、何かに引き寄せられるようにその手を握っていた。