枯れた涙のその先に


「カズヤです。一応、俺とユウタさんで下のヤツらまとめてるんで、なんかあれば言って下さい!」

カズヤは童顔で、実際何歳なのかはわからないけど、顔は完全に中学生だ。

ニコッと笑った顔は優しくて、私を気にかけてくれた言葉がうれしくて

「ありがとう!カズヤ!」

私は自然と笑顔になっていた。

「おい」

突然うしろから低い声が聞こえた。

「ソウマさん!」

瀬戸ソウマがここに来ただけで、場の空気がガラッと変わった

「どうした?」

「別に?カズヤたちに挨拶してただけ」

「こいつの顔を見るかぎり、ただの挨拶とは思えないが?」

そう言われ、視線をカズヤにもどすと「何があった⁉︎」ってぐらい顔が赤かった。

さっきまで普通だったのに

「どうしたの⁉︎」

熱ではなさそうだけど…

まさか病気?それとも瀬戸ソウマが来て緊張してる?

「いや…その…き、きれいだったんで」

「何が?」