枯れた涙のその先に


私には全然理解できなかった。

「ユキナもそのうちわかるよ。私だって変われたんだからユキナも変われる。あと、"私なんか"って言うのはもうやめて。自分の価値を自分で決めないで」

初めて見るハナの真剣な顔。

その真剣さの中には、少し辛そうな表情が混ざっていた。

「なんでーー「お待たせ!」

購買に行ってたマキとノゾミが帰ってきたことで、この話は終わってしまった。

「食べよ食べよ〜」

お弁当を開けるハナからは、さっきの表情は消えていて、私はこれ以上なにもきけなかった。