枯れた涙のその先に


「あるよ」

「どんな?」

「教えない。だって今のユキナに話しても理解できないと思うから。まあ、私もGalaxyに出会う前はそうだったし」

「えっ…」

「私ね?仲間とか友達とか必要ないって思ってたの。だって、どうせ人間なんて1人で生まれて1人で死んでいく。どんなにたくさんの友達がいたって、どんなに素敵な仲間がいたって、なんの意味もないと思ってた」

私は、心の中で頷いた。

「だから私は、いつも笑顔で本当の自分を隠して生きていたの。笑顔は人に好かれるため。嫌われるより好かれた方が得でしょ?」

今のハナからは考えられない仲間に対して突き放す言葉だった。

でも私は、すごく共感した。

それと同時に嫌な記憶が蘇りそうになって頭を振った。

「でもそれは間違いだった」

「まちがい?」

「うん。仲間や友達は、論理的に説明できるほど単純じゃない。損得で決められるものじゃない。うまく言えないけど、ただ一緒にいたいっえ思えるだけで、価値のあることなんだよ」