枯れた涙のその先に


誰からは書いていない。

だけど、たぶんこれはハナからだってわかった。

「南さん優しいわね。てか仲よかったんだ」

仲良くないよ。まともに喋ったの昨日が初めてだし。

それに、私はハナを突き放した。

それなのに、心配してくれるなんて優しすぎるよ。

目頭が熱くなるのを感じた。

「そういう友達を大切にしなさい。」

先生は、私の背中を押して保健室から出した。

下校時間を過ぎた廊下は、静まり返っていて少し不気味だ。