枯れた涙のその先に


めんどうなことは嫌いだけど、さすがにこれを見逃すほど腐った人間じゃない。

荷物を道のはじに置き、男たちに近づいた。

「ねぇ!」

声をかけると一斉に振り返る。

「なんだお前!」

めっちゃ睨まれた。えっ?声かけただけでそんな睨むの?普通にびっくりなんだけど。

「その子、嫌がってるし離してあげてよ?」
「なんでお前にそんなこと、、、」
「こんな道の真ん中でナンパしてたら、周りの人に迷惑でしょ?それぐらいわからない?」
「なんだと!」
「見た目もバカそうだけど、中身もバカなら救いようないわね〜困った困った」

両手を横にもってきてヤレヤレと首を振る。