そんな輝を無視し、
どこかへ逃げて行った。
あたしはまたそこへ入る。
もちろん笑顔で。
笑顔はあたしのゆういつの取り柄だから。
｢あははっまたやられたねぇ。｣
｢っていうか、あいつ
好きな奴いんの？｣
どうやら知らなかったらしい。
まぁ、それも無理はない。
夏芽の好きな人というのは
隣のクラスの成田遥陽くん。
つき合っているかと聞かれれば
本人もよく分からないらしいが
実は両想いである。
だからそこ、輝のアプローチには
なびくわけがないんだ。
｢まぁ俺は諦めないけど｣
.............まだ諦めないらしい。
｢輝は夏芽のタイプとは
かけ離れてるけどね（笑）｣
余計な事を言ってしまっただろうか。
