ーーーーーその頃
夏芽と輝はふたりで
カフェに入っていた。
ふたりの話を
あたしは知らない。
あたしは愛しい面影を追って
ひとり走っていたのだから....
ーーーーーー
「...茉莉は一体どうしたんだ?
最近様子が変だ。
さっきも男の名前を呼んでた。
あいつがあんなに心を乱すのを
見たことがない。」
「うん。そうね。
もう輝には話した方がいいかなぁ。
多分、茉莉はこのことに
触れられるのが一番辛いから。
あたしから説明するから
茉莉にはもう何も聞かないでっ」
「....ああ。わかった。」
そして、茉莉の過去へと遡る。