「なんの話?教科書かい?」


「え?え?」


夏芽はその王子様のような外見の彼に
見惚れていた。


「俺、今日全教科の教科書
持って来ちゃったんだ。
君とは逆だね(笑)
だから貸すから必要な時
俺のクラスにおいで。」


微笑むような笑顔で言う彼。

少し気持ちの悪いくらい
優しかった。



それをキッカケに
ふたりは話すようになり、
いつしかお互いが惹かれていたようだった。