「ん…。
あたし、そっか…またか。」


やっちゃったんだ。
コンクールに出すための絵を描き終えてからやけに体が悲鳴を上げる。
ばたりと意識が遠のいて倒れることも増えてしまった。
今までの記憶がない、気づいたらベッドの上にいるってことは…。
また知らぬ間に倒れてしまったんだ。


「本当、自分のことなのに…」



でもまだよかったかも。
この絵をしっかりと描き終えてから倒れることが出来て。
絵がないってことはお母さん、コンクールに持って行ってくれたってことかな。
あの絵は蓮と奏楽くんに向けて描いた絵だ。
奏楽くんがあの日言った意味をあたしはずっとわからずに考えていた。
蓮を信じてほしい。
信じることがすごく苦しくて。
あたしは蓮を忘れようと思った。
だけど、そんなのできるわけないんだよね。
蓮を忘れるなんて無理なんだ。
そう考えたときにあたしはやっぱり蓮と奏楽くん、いやTwins×Topを応援したいと思った。
その意味を込めて、この絵を描きたかったんだ


「ふぅ~。
今頃ちゃんとレッスンしてるのかな。」




あたしはそばにいるってことはできなかったけど、こういう形で二人を支えたい。
そう思っているんだよ。