Rainbow~七色の虹に願いを込めて~






今ならまだ簡単だ。
まだ戻れる。
リセットボタンをぽちっと押すように。
何もかもをリセットするだけだ。
すべてが始まる前に…。
出会う前に…。
なかったことにするんだ。



「今回のツアーでユニットとしての解散と俺が芸能界を辞めることをファンに直接話したいと思ってます。
それまでは全力で頑張らせていただきます。」

「ちょっと待ちなさいよ。
本当にそれでいいの・
そんなことしたら本当に戻れなくなるわよ。
今日のことなら大丈夫。
まだディレクターにあやまれば許していただけるわ。
何もやめるなんて…」

「今日のことの責任ではありません
ずっと考えていたことなんです。
自分のきもちに嘘をついたまま、ファンを騙したままこの活動。
続けるわけにはいきません。」




マネージャーはその俺の言葉に突っかかるように今度は奏楽に視線を向けた。


「奏楽!!
あなたはそれでいいの?
あなたが一番この世界のことをわかってるはずでしょ!!」

「僕も蓮がやりたいようにやった方がいいと思います。
このまま曖昧な気持ちでユニット活動をするのはあまりに酷だと思います。
いつかこの本気でない状態でやっていけばボロが出ます。
今ならまだ引き返せるけど、引き返せない状況になってそんなことになってからじゃ遅いんですよ。
だから俺は蓮の決断に何も口出しはしません。」