美波のお母さんは俺に微笑えみ、美波のそばに置いてある椅子へ座った。
そして諭すように言った。
「別に蓮くんが責任をかんじる必要ないのよ。
だって別に蓮くんのせいじゃないもの。
この子ってば部活のコンクールを控えててね、結構寝てなかったの。
直前になって急に作品をすべて書き換えるなんて馬鹿なこと言い出してね。」
「書き換える?」
「ええ。
自分が書きたいものはこれじゃないなんて言い出すんだもん。
そりゃ疲れるに決まってるわよ。
飲まず食わずでずっと書き続けてるんだもの。」
そして美波のお母さんはベッドの横に置いてあった一枚のボードを出した。
それには”Minami”と刺繍が入れてある。
「これを見たらわからないかしら。
この子の本当の想い。」
美波が抱えてる思い。
今望んでいることすべてがこの絵が物語っていた。
これって…。
「俺と奏楽のこと?」
二つの円が羽ばたいてる。
いろんな色が混ぜられた渦の中でもがく二つの形が次々と上へ上へと羽ばたいていく。
なんでなのかわからないけど、これを見た瞬間俺と奏楽のことを描いてくれたのかとすぐにわかった。

