四人でお昼を食べるようになってから数日が経っていた。











そんなある日。









「おーい、誰か保健委員やってくんねーか!?」



ゴリラに似ていることから
ゴリ先生と呼ばれる担任が、
雄叫びのような叫び声をあげた。










あーあー、ゴリうるさいなあ。







よりによって保健委員だなんて。






一番仕事量多い委員会なんだし
誰もやんないってば、もう。









そう思っていると、








「ゴリー!俺やってもいいよーーー!」








と右手をめいいっぱいあげて叫んだ人が一人。




「おーーーー!夏目!やってくれるのか!!!」











なんと…翔太だった。











え!?嘘でしょ!?
なんで翔太が立候補してるの!?











あのめんどくさがりの翔太が!!!









……ちょっとまてよ…。
委員会一緒だったら翔太と
めっちゃ長く二人で居れるじゃん…。












やりたい…。やりたすぎる…。

















…私もやりたい!!!











だけどこう思うのはもちろん私だけではなくて…。












「せんせー!!私やる!」
「私も立候補する!!!」




翔太が立候補した途端、
女子が次々と立候補しだした。












翔太やっぱすごいなあ。
人気者すぎる…。










私には皆のように立候補する勇気なんて
全然これっぽっちもなくて、
そんな風に思いながら
静かにこの状況を眺めるばかりだった。












そんな自分に無性に腹が立った。












あーあ、
私も皆みたく可愛かったらなあ。












立候補しても、翔太の隣にいても、
きっと釣り合うんだろうなあ。












私の頭にはそんなことばかりが
浮かんできてしょうがない。










そんなことを考えて
勝手に自己嫌悪に陥っていると、
















「木下ねっ!」
『……っへ?』
「だーかーらー、木下が委員やるの!!今俺が決めた!俺とやるの!!!やってくれるっしょ?」













……………………………?












えっ!?今なんて?









私が翔太と??しかも翔太指名??













えっ!?!?!?!?











混乱状態で何も口を聞けない私をよそに
先生と翔太の中では早すぎるほど
すでに話が進んでおり、













「よーし、じゃあ夏目と木下で決定!これでHRおわりな!解散!保健委員は放課後仕事あるからな〜〜!!」











いつのまにか授業はおわっていた。