「ごめんてば。さくら……許して?」



いつまにか、涙で潤んだ雪の瞳が私の視界に入ってきた。



背が高いくせに……男のくせに……なんで女の子より可愛い顔するんのよ。



そんな顔されたら何もかも許しちゃうじゃん。



バカバカバカ!!



「ゆーるーさーなーい!!」


拳に力を込めて、雪の胸をポカポカと叩く。


だけど、効果が無いみたいで余裕そうな表情をしながら、口元を緩めていた。



そんな顔されたって許さないもんは許さないんだからっ!!