雪と目が合った瞬間、2人の間の時間が止まった気がした。 恥ずかしいから目を逸らせようとしても、何故か逸らす事ができない。 それどころか、くりくりして潤んで見える瞳に吸い込まれていきそうだ。 体中がドキドキいって、クーラーの音もテレビの音も、何も聞こえなくなった。 そのうち、雪の顔がスローモーションのように、近づいてくるのが分かった。 キスされる…………。 この前みたいに嫌な感じはしなくて、私は雪からのキスを受け止めようと、反射的目を瞑った。