「……ん?今、」 棗がそこまで言った時、あたしは棗の顔を両手で挟んだ。 「ひゃにふんだよ、っ」 チュッと唇に軽くキスをする。 「寝坊したの全部、許す」 ありがとう、大好きだよ……棗。 「マジで?許してくれる?つーか俺も大好きだよ」 「んっ……!」 そう言うなり、いきなり唇を奪われる。 深く口付けられて、あたしの負けを確信する。 「……もう、バカ」 そう言った瞬間、ドーンッ!と花火が上がった。 それを見たあたしたちは笑い合って、そして土手でゆっくりと時間を過ごした。