「わ、可愛い……」
あたしの顔には笑顔が浮かぶ。
「喜んでもらえたなら、よかった。バイト頑張った甲斐あったな」
「バイト……?」
棗の言葉を思わず繰り返すと、棗はハッとしたように口を押さえる。
「バイトって……いくつしてたの」
あたしがそう聞くと、棗は気まずそうに目を逸らす。
図星か。
「いや、何個もしてないよ?」
「ウソだよ。だったら目、逸らさないでしょ?」
もしかして寝坊してたのが、それのせいであったら怒ってしまってたあたしはバカだ。
「うっ……み、3つ」
3つ!?
そんなにしてたの!?
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