~Summer vacation~






あたしはまた、ポテトを1つ、口に入れる。





とその時また、ポン、と肩に何かが置かれた。





またさっきと同じやつ?





あたしは反応しなかった。






相手にしない方がいい。




今度は誰も助けてくれない。






……棗だって、きっと。





そう思うと、さらに涙が頬を伝った。






「っく……」





泣き声が漏れそうになった時、ふわりと後ろから抱きしめられた。





「奏、俺だよ……棗」





耳元でそう囁かれて、あたしは固まった。





本当に、棗?